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小池百合子氏 人生100年時代・超高齢化社会 これまでの延長戦の政治では通用しない

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10月10日公示、22日投票の衆議院選挙に向けて、事実上の選挙戦に入ります。
衆議院選挙は、安倍首相が「アベノミクス解散」のかけ声のもとに実行した2014年12月14日以来、約3年ぶりに行われます。
そうしたなか、今、日本中が注目する「希望の党」を率いる東京都の小池百合子知事が9月28日に、日本記者クラブで開いた記者会見を取材しました。

小池氏は
「人生100年時代においては、働き方、学び方を当然変えていかなければならない。
もう一度学び直しが確実にできるような方策を打っていきたい」

と述べると共に、人生100年時代に対応した政治のあり方についても自身の考えを示しました。

「これまでアベノミクスには三本の矢があり、異次元の金融緩和と財政出動というのが日本の柱でした。そして成長戦略ということで3本目の矢があります。
経済成長については、いざなぎ景気超えなどとも言われていますが、実感が伴っていない。
そして、デフレ経済が留まっている一方で、今後、人口動態は激しく変わっていく。
こればかりは嘘をつかないのです。
明らかに超高齢化社会の到来は目に見えている。
そうしたなか、これまで通りの延長線の政治で良いのだろうかということです。
今回、私がリセットしたいのは、日本のディシジョンメイキング、意志決定の場である政治がこのままの流れで、各業界団体の声を聞く形で本当に良いのだろうかということです。
例えば、東京都は国際金融都市構想を進めていますが、フィンテック一つを進めるにしても国の税制の問題によって、海外企業が日本で花開くというのはなかなか難しく、いろいろな制約があるのです。
もし、海外からフィンテック企業が来て、日本で仕事を始めようとしても、日本語で届け出をしなければならない。
それでは東京における国際金融事業は展開しにくい。
もう一度、日本が活気を取り戻すためには、まずは国際金融都市として、東京が大きく羽ばたき、日本経済を牽引(けんいん)する立場を担っていきたいと考えています」

と、人生100年時代・超高齢化社会を迎える日本にとって重要な成長戦略構想について解説しました。

また、経済対策における数字目標においては、
「例えば英国はGDP(国内総生産)の12%を金融セクターが占めています。シティーが中心となって展開している金融事業ですね。
これが今度ブレグジットによってどれくらい失われるかが世界で注目されていますが、日本の場合は、金融セクターがGDPに占める割合は、たったの5%程度です。
金融の部分をもう少し広げる余地はあります。
例えば5%を10%と2倍に引き上げただけで、GDPを30兆円分押し上げる効果が出てきます。アベノミクスがGDP・経済成長率600兆円を目指しているのであれば、金融分野はまだまだのびしろがあるはずです。
だからこそ、国際金融都市を実現させたいのです」

と具体的な見解を明らかにしました。

(取材・文 鈴木ともみ)

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鈴木ともみプロフィール

経済キャスター/ファィナンシャル・プランナー/日本記者クラブ会員記者。

中央大学経済学部国際経済学科卒業後、ラジオNIKKEIに入社し、経済番組の記者・ディレクター(日本民間放送連盟賞受賞番組)、キャスターを務める。
その後、経済キャスターとして独立。
各国大統領を始めとする国内外の政治家、VIP、企業経営者、エコノミスト、マーケット関係者、ハリウッドスターを始め映画俳優、監督などへの取材は3000人を超える。
現在、テレビ、ラジオへの出演、雑誌、ニュースサイトでの連載執筆の他、経済シンポジウムやセミナー、大学や日本FP協会認定講座にてゲストスピーカー・講師を務める。
主な著書『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊 1728円) 『これからの経済』をテーマにした講演多数。
2014年、一ツ橋綜合財団主催『文化講演会』作家(経済部門)講演者(過去には浅田次郎氏、北方謙三氏)に選出される。