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舞台女優、源川瑠々子さんインタビュー 劇場に、お客さんに育てられ、歳を重ねる。

2017年5月9日 | 文:原詩織

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今回インタビューさせていただくのは、舞台女優の源川瑠々子さん。
5月に三越劇場で“ひとり文芸ミュージカル『三毛子-みけこ』”への出演を控えています。

これまで国内外を問わず数々の舞台に出演され、今回さらに90年の伝統のある劇場で舞台を踏まれる源川さん。
劇場や、尊敬されている方々に対する想い、“Agelessな生き方”についてお話を伺いました。

ミュージカル女優になったきっかけ

――22歳でミュージカルデビューされたということなんですが、どういったきっかけで女優をされようと思ったんですか?

「私ね、小さい頃からモダンダンスをやっていたんです。
結構活発な幼少時代だったので。それでアイドルのまねをして、ベッドの上で踊ったり歌ったりすることが大好きでした。
大きくなってからも歌ったり踊ったりがとても好きでしたね。
モダンダンスの先生も続けていくんだったらということで、色々と指導してくださいました。
その後にご縁を頂き、短期講座の一期生として、こちらに来ることになりました。
ライトリンク・ミュージックの代表でもあり作曲家の神尾憲一先生が作る世界観や、何よりも作られる曲が大好きになってしまい居座ってしまい(笑)、所属として残り、今に至ります。
そして、オリジナル作品“もうひとつの、こころ”という一人ミュージカル作りが始まり、今、 “ひとり文芸ミュージカル『静-shizu-』”として再演を重ねています。そこからの流れで早10何年、でしょうか。」

――好きがそのままお仕事になったんですね。

「そうなんです。
ダンスから入ったんですが、本格的に歌の御指導もしていただきました。
ある時神尾先生がライフワークでお作りになった、島崎藤村先生の若菜集『初恋』の歌を聴いた時、私、20代前半で生意気だったんですけど、先生、私この初恋歌いたいわと、分からないけど、とにかくこの歌は歌いたいと言いまして。
それだったらと受けて頂きました。
本当は神尾先生は菅原洋一さんに歌ってほしかったらしいんですね。
男性の方に歌ってもらうイメージしかなかったらしいんですけども、どうやら私が強引にお願いしたらしく(笑)
そして、一ヶ月に一曲レコーディングというスケジュールで初めてのCDアルバム『初恋』ができました。
曲が出来た次の日にレコーディングしたりして大変でした。」

源川さんは、2003年、22歳の時に夏目漱石の「こころ」を題材としたミュージカル作品、“もうひとつの、こころ”プレビュー公演でデビューされてから、2006 年 6 月には、初の海外公演となるバ ンコク公演(タイ文化センター)を成功させ、その後も再演を重ね高い評価を得るなど、実力派の女優さん。
それにも関わらず、「歌が好きになり居座ってしまった」と笑顔で話されている様子はとにかく謙虚で、常に多くの方への感謝を口にされる、あたたかいお人柄を感じます。

インタビュー風景の一部をご紹介します。

浅草の街を歩きながら、さまざまなお話をしてくださる源川さん。
着物が本当にお似合いで、所作のひとつひとつがしなやかで日本女性の奥ゆかしさを感じさせます。
香り立つようなオーラに、思わず見とれてしまいました!

“ひとり文芸ミュージカル『三毛子-みけこ』”への想い

――三毛子というのはどのような作品ですか?

「4年ぶりの再演、3度目の公演なんですが、日本の古い時代の女性の先輩方の生き様が描かれた作品になっています。
夏目漱石の『吾輩は猫である』を原作にしてあるんですけども、その中で出てくる二絃琴の師匠さんのところで飼われている、美人なメス猫が主人公です。」

――何か意気込みなどはありますか?

「猫から見た人間の女性の生き様というのを舞台の上で表現していけたらなと思っています。
あくまで猫の目線なので、ほろっと泣いたり、ああすっきりした、って思って頂けたら万々歳。
『いっぱい笑ってすっきりしましょ、三毛子とひととき過ごしましょ』ってチラシに書いてるんですが、日向ぼっこしている猫を眺めるような、そんな気軽な感じで来て頂けたらなと思っています。
エイジレスの皆様の活躍と同じようにその時代の女性たちの頑張りがあっての今の世の中があると思います。
輝く女性という意味では、皆様にも楽しんで頂けると思います。」

――今回も三越劇場での公演ということですが。

「三越劇場さんでやらせていただいている、というのは私にとっては大変大きいことなんです。
日本橋の三越デパートに入っている劇場で、本当に由緒正しいところで、今年で90周年になります。
舞台に立たせていただいている身として、いろんな俳優の先輩方、役者さんが立った舞台でやらせていただけるというのが、とても大きいことなんです。
演目は違えど劇場にたつ、受け継いでいくというのが、楽屋でも舞台でも感じます。
また、三越さんは劇場にお客様がついているんです。
伝統のある三越劇場さんならではのことだと思います。
その劇場付きのお客さんに私自身も育てられていると思います。」

先輩たちの姿を見て、そんな素敵な歳のとり方を

――Agelessという考え方についてどう思いますか?

「今回、Agelessっていう名前がすごくいいなって思いました。
私たちのシニアのイメージって、お歳をめされた方ってイメージありますけど、Agelessっていう名前にして広げようっているのはすごくいいと思います。きらきら輝いています。
シニアという言われ方をしますけど、本当に今、輝いている方が多いですよね。」

――源川さん自身はまだまだお若いですが、今美しさを保つために心がけていることや、また、歳をとったらこうありたいというのは何かありますか?

「杉村春子先生のお言葉を借りるのではあれば、舞台に立つからこそ美しくいられる、ということですかね?
あとは、きっと、皆さんと楽しく笑っているってことが、美しさというか、そうなのかもしれませんね。
三毛子なんて猫ですしね。年齢なんて関係ないですよね。未亡人の役をやったり女学生をやったり、そうやって舞台に立つことで、年齢も忘れちゃうのかもしれないですね。
この前、文学座の平淑恵さんの『化粧』の舞台を観にいったんですが、その舞台をみたときに、本当に淑恵さんが輝いていて、その姿をみてああいう素敵な年齢の重ね方をしたいな、と感じました。
先程も言いましたが、三越劇場という舞台を受け継いでいくということ。
そこに立った先輩たちの姿を見て、またその人たちを見てきたお客さんと舞台を作ることで、自分自身も育てられていくんです。
劇場付きのお客さんや、新しいお客さんと一緒に成長していけば、きっと素敵な歳のとり方ができると思います。」

――Agelessな方々の姿を見て、時に助けてもらうことで、Agelessになるということでしょうか?

「そうかもしれませんね!そうだと思います。だからそういう人が周りにいると成長するんだと思います。そういう方々にずっと輝いていてもらいたいです。
三越劇場で、そんな素敵な先輩方と同じ舞台に立たせて頂けるっていうのが本当に幸せだなと。
一人で舞台にたたせて頂けるなんて本当に夢のようなお話だと思っています。
まだまだ未熟者ですが…。本当に皆さんに育てていただいているからこそですね。
皆様の応援なしでは出来ませんので。
人生の先輩方の背中を見て、先輩方に応援して頂いて、皆さんのように素敵な歳の取り方をしたいです。」

これまで90年という歴史の中で、多くの役者さん達と共に数々の作品を世に作り上げてきた三越劇場。
再演を重ねられた今回の作品には、源川さんご自身だけでなく、源川さんがさまざまな思いを込めてこれまで見つめてきた、同じ舞台に立ってきた多くの役者さん達の姿、それらを見守ってきたお客さんの姿が詰まっているように感じられます。

多くのAgelessな方々を見ながら、伝統ある三越劇場の舞台で輝き続ける源川さん。
今回の舞台もきっと、そんな源川さんご自身の経験や想いの込もった、温かく素敵な舞台になるでしょう。

ひとり文芸ミュージカル『三毛子-みけこ』http://www.maruru.net/mikeko/

「三毛子」: 源川瑠々子 / 「神様の声」: 伊沢弘 /「後見」柳志乃

三越劇場 http://mitsukoshi.mistore.jp/bunka/theater/index.html?rid=c6916acfcebf4932a7823e44d772a3b7

5,000円 (税込・全席指定)
2017年
5月10日(水)17:30 開演
5月11日(木)11:30 / 15:30 開演
5月12日(土)11:30 / 15:30 開演
※開場は30分前
お問合せ:まるる事務局 03-5822-0318 (受付:10:00~20:00)

源川瑠々子(みながわ るるこ)経歴

2003年 3月、22歳で夏目漱石の「こころ」を原作にしたミュージカル「もうひとつの、こころ」プレビュー公演でデビュー。
本作品は、ミュージカル評論家・瀬川昌久氏の提案で、“ひとり文芸ミュージカル『静-shizu-』”と改められ、2003年 10月、本公演を日本橋劇場で開催。
以降、同作品の再演を重ね 2006年 6 月には、初の海外公演となるバンコク公演(タイ文化センター)を成功させる。
2006年、2010年、と三越劇場での再演を重ね高い評価を受けた。
2012年には、新作となる“ひとり文芸ミュージカル「三毛子-みけこ」”(原作:夏目漱石「吾輩はねこである)や、2016 年には、「乙姫」(原作:万葉集)がシリーズに加わり、2013 年、2015 年、2016 年と三越劇場で公演を重ねている。

また、女優と平行して「美しい日本語」をモットーに、島崎藤村の詩集を歌った楽曲“シリーズ私の好きな詩”『初恋』・『銀河』をリリース。
歌手としてリサイタルを継続的に続け、2008 年には、島崎藤村ゆかりの地である長野県 各所にてリサイタル「アンティーク着物で歌う藤村の初恋」ツアーを敢行。
2010年に“大人のためのモダンポップス”を歌い上げる「ルルポップ♪」プロジェクトを始動。
近年のポップスとは一線を引くどこか懐かしく温もりを感じる楽曲を発表し続け、2016年 11月には、シリーズ4作目のシングル「遅桜/わかっているの」をリリース。
その活動の幅は多岐にわたり、和小物作家「二代目卯庵(うあん)としても活動、セレクトショップ『和のまるる』のトータルコーディネーターや定期的に和小物教も開催している。
着物をこよなく愛し、和の娯楽、和の生活、和のおもてなしを提案する『和のエンターテイナー』として精力的に活動中。
(文:有限会社ライトリンク・ミュージック提供)

取材協力:有限会社ライトリンク・ミュージック http://www.lightlink.co.jp/
源川瑠々子 公式サイト http://www.maruru.net/ruruko/
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